天文館周辺のお店を取材し、そのお店の「これが一番」を紹介していくコーナー。
第3回目は、「御菓子司 青柳」さんです。
昭和6年創業の菓子店。約88年の歴史をもつ和菓子の老舗(青柳)です。鹿児島の地ならではの伝統の菓子を自社で製造販売しており、多くのリピーターを持つ人気のお店です。
今回、取締役専務の有村裕晶さんにお話しを伺ってきました。
有村さんに、「私のお店の一番」をお尋ねすると、郷土銘菓の「かるかん」と「春駒」を紹介いただきました。
「かるかん」は、鹿児島のシラス台地に自生する良質の山芋に米、砂糖を加え蒸し上げた上品な和菓子です。一口ほおばるとほのかな甘みと山芋の風味が広がります。
「春駒」は、さらしあん、もち米粉、うるち米粉で蒸しあげ、ほどよい甘さと歯ごたえが命といわれています。
かるかんは、第19回全国菓子大博覧会名誉総裁高松宮賞受賞、春駒は、第25回全国菓子大博覧会中小企業長官賞を受賞された名誉ある菓子でもあります。また、鹿児島のおみやげとして大変喜ばれている一品です。
こだわりの製法で鹿児島の伝統の味を守り続け、またその郷土菓子を多くのひとに伝えたいという思いを感じました。
最近は、若い方々の和菓子離れが心配とおっしゃる有村さん、季節感をだした和菓子を、若い方も手軽に食べれる菓子作りを提供していきたいと話されておりました。試行錯誤しながら、年に数品の新作も登場するようです。
店内には、どこかなつかしさのある昔ながらの洋菓子や、色鮮やかで繊細な和菓子も沢山並んでおり、その美しさに見ているだけでつい笑みをうかべてしまうほどでした。
季節によって品揃えも変わるようですので、和菓子とともに季節感を楽しみたいですね。
皆さんもぜひお一つご賞味ください。